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相関分析

相関係数の読み方・注意点

相関係数は便利な指標ですが、正しく解釈しないと誤った判断につながります。 数値の読み方・落とし穴・信頼性の見極め方を理解しておきましょう。

相関係数の読み方

相関係数 r は −1〜+1 の値をとります。符号が方向を、絶対値が強さを表します。

r が +0.7 以上
強い正の相関。指標の上昇が株価の上昇に連動しやすい傾向があります。
r が +0.5〜+0.7
中程度の正の相関。ある程度連動していますが、他の要因の影響も無視できません。
r が −0.5〜−0.7
中程度の負の相関。指標の上昇が株価の下落に連動しやすい傾向があります。
|r| が 0.3 未満
ほぼ無相関。この指標と株価の間に直線的な関係はほとんど見られません。

為替(ドル円)× 自動車株

r = +0.82

強い正の相関

円安が進むと輸出収益が増加し、自動車株が上昇しやすいことを反映しています。

原油価格 × 航空株

r = −0.71

強い負の相関

燃料費の増加が利益を圧迫するため、原油高が航空株の下落に連動しやすい傾向があります。

金利 × 不動産株

r = −0.48

中程度の負の相関

金利上昇で借入コストが増加しますが、業績への影響は時間差があり相関は中程度にとどまります。

気温 × 半導体株

r = +0.12

ほぼ無相関

気温と半導体株には直接的な連動性はなく、相関係数は偶然の揺らぎの範囲内です。

「相関 ≠ 因果関係」の原則

高い相関係数が出ていても、それは「一方が他方を引き起こしている」ことを意味しません。 第三の変数(交絡因子)が両方に影響している場合や、単なる偶然の一致の場合があります。

たとえば「アイスクリームの売上」と「水難事故件数」には高い正の相関がありますが、 これは気温(第三変数)が両方を増やしているためです。投資分析でも同様の現象が起きます。

見せかけの相関
同じ長期トレンド(経済成長・インフレ)に乗っているため、無関係な2つの指標が高相関になる場合があります。 α Lab では差分を用いてトレンドを除去していますが、完全には排除できません。
交絡因子
「景気拡大」が株価と消費両方を押し上げることで、消費統計と株価が高相関に見えるケースが典型例です。 背景にある共通要因を考慮しながら解釈することが重要です。
逆因果
株価が先に動いて指標があとから追いかける(株価は景気の先行指標)ケースもあります。 ラグ相関分析を使うことで時間的な先後関係の手がかりが得られます。

サンプル数が少ないと信頼性が下がる

相関係数はサンプル数(データ点数)が少ないほど不安定になり、偶然高い値が出やすくなります。 特に月次データや短期間のデータでは注意が必要です。

データ点数 (n)信頼性の目安代表例
n ≥ 100高い日次データ 6ヶ月以上
30 ≤ n < 100中程度日次 1〜3ヶ月、週次 1年以上
10 ≤ n < 30低い(参考値)月次 1〜2年
n < 10非常に低い月次 半年未満(計算不可)
α Lab では各指標の横にデータ点数(n)を表示しています。 月次・週次データで n が 10〜20 程度の場合は、相関係数が高くても過信せず「傾向の示唆」として参考にしてください。

実践的な活用のポイント

  • 複数の期間で確認する:1年と3年で相関が安定して高い場合は、構造的な関係がある可能性が高まります。
  • ラグ相関と組み合わせる:最大相関がラグ +1〜+3 にある場合、指標が株価の先行指標として使えるかもしれません。
  • 業種・ビジネスモデルで裏付けをとる:高相関が出た指標について、なぜその銘柄に影響するかをビジネス的に説明できるか確認しましょう。
  • 相関が崩れるタイミングに注意する:政策変更・市場構造の変化により、過去に強かった相関が突然消えることがあります。

注意事項・免責

  • 相関係数はあくまで過去データに基づく統計値であり、将来の株価を予測するものではありません。
  • 高相関の指標が見つかっても、投資判断は必ず自身の責任と判断で行ってください。
  • 本ページの内容は情報提供を目的としており、投資助言ではありません。
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